池袋チャイナタウンの歩き方 <作成:筑波大学名誉教授 山下清海>
「池袋チャイナタウンに行ってみたけど,どのように歩いてよいかわからなかった」という声を,しばしば耳にします。
そこで,池袋チャイナタウンの歩き方のマップガイドを作ってみました。
少しでも参考になれば幸いです。
ここでは,とりあえず中国人経営のおもな中国料理店,中国食品店などを取り上げてみました。
いずれの中国料理店も価格が安く,日本語メニューもあり,日本人客大歓迎です。店員さんは日本語ができます。
ほとんどの店が,食べ放題・飲み放題,ランチメニュー,定食などがあります。
詳細については,それぞれの店の名前を,検索サイトで探してみてください。
まずは,池袋駅に到着したら,とにかく「池袋駅北口」(現・池袋西口〔北〕)①を目指してください。
階段を上って地上に出ると,中国的世界が広がります。ここから歩き始めましょう。
池袋チャイナタウンの中国人の店の多くは,雑居ビルの上階(一部は地下)に入っています。「上を向いて歩こう」です。
池袋チャイナタウンについて,さらにくわしく知りたい方は,山下清海(2010):『池袋チャイナタウン-都内最大の新華僑街の実像に迫る-』洋泉社および山下清海(2016):『新・中華街―世界各地で〈華人社会〉は変貌する』講談社(選書メチエ632)をご覧いただければ幸いです。
池袋チャイナタウンで食事の店をお探しの場合には,「池袋チャイナタウンでランチを!(新版)」を参考にしてください。
【参考】「池袋チャイナタウンガイド(池袋華人街指南)」(2007年)
池袋チャイナタウンの歩き方(2018年版)
①池袋駅北口 池袋チャイナタウンのゲートウエイ。多くの人がここで待合せ。ここから歩き始めよう。
②永祥生煎館 上海名物,焼き小龍包のテイクアウト主体の店。店内のカウンターでも食べることができる。4個=400円,6個=600円。
③中国食品友諠商店(4F)・友誼食府(4F)・聞聲堂中国書店(2F)・食府書苑(2F) 2010年に倒産した「知音」の後継店。4階が中国食品スーパー。広い店内に中国食品が何でも揃う。中国東北地方の朝鮮族が好む食品も多い。同じ4階には,中国式フードコート「友誼食府」(2019年11月開業)も。2階の聞聲堂は中国語の本,DVDの専門店。2021年6月,聞聲堂を大幅に縮小して,「食府書苑」というフードコートが開業。中国各地の料理を味わえる飲食店が8店。
④陽光城 池袋チャイナタウンのランドマーク的存在。中国らしい赤塗りの店舗が目印。中国食品,中国酒,油条,茶葉蛋なども販売。
⑤好辣鴨 「陽光城」の2,3階に2017年開店。成都,重慶などの地名を冠した麻辣系統の料理が多い。鴨脖〔ヤーボー〕(アヒルの首肉)も。24時間営業。
⑥知音食堂(地下) 大衆的な四川料理専門店。辛さは本物。日本人客の多くは,麻婆豆腐定食,坦々麺を注文する。
⑦逸品飲茶 縁茗(えんな)(地下) カラオケ店「富麗華」の女性オーナーが経営の飲茶専門店。各種セット,コースメニューが豊富。
⑧小魏鴨脖(シャオウェイヤボー) 鴨脖〔ヤーボー〕(アヒルの首肉)料理が看板メニュー。その他,過橋米線(雲南省の麺料理)や麻辣湯なども。
⑨串串香 麻辣燙(マーラータン;春雨の辛いスープ麺)の専門店。トッピング(具材)や春雨以外の麺など自由に選べる。
⑩東京中華街(4F) 残念ながら閉業。跡地には中華居酒屋「撒椒(サンショウ)」。
⑪阿麗婭(アリヤ)(2F) 看板には「清真美食」(清真=イスラム教の)。中国イスラム料理の専門店。イスラム教徒の在日中国人の増加を反映。
⑫麻辣誘惑 大宝 池袋北口店 「大宝」はもともと東北料理専門店。「麻辣」ブームの影響でメニューは多様化。2階建てで店内は広い。
⑬永利本店 池袋で多い東北料理専門店の老舗的存在。
⑭火焔山(かえんざん) 蘭州拉麺(ラーメン)の専門店。漢方入り蘭州ラーメン980円,新彊ウイグル風羊肉串焼き280円。
⑮逸品火鍋(4・5F) カラオケ店「富麗華」の女性オーナーが経営。厳しいトレーニングを受けた従業員の接客サービスがよい。個室あり。
⑯海羽日光(2~4F) 元「日光食品」。中国食品スーパー。
⑰千里香(7F) 北朝鮮と国境を接する吉林省延辺朝鮮族自治州の延辺料理(羊の串焼きなどが有名)の専門店。
⑱小尾羊(シャオウェイヤン)(2F) 蒙古しゃぶしゃぶの専門店。中国各地にチェーン店を展開。2007年開業。
⑲永利西口店 ⑬の支店。日本人客が多く,立教大学に近いため立教大関係者に人気。
⑳線條手打餃子専門店 台湾人経営で,さまざまな種類の台湾餃子の専門店。店内は6席のみで,個性的な雰囲気が味わいを増す。